生前戒名

「戒名授与について」


戒名とは元来、仏教者として守るべき⽣活や⼼の規範を受けた者に対して
師匠から仏教徒として授けられる名前です。
現在では亡くなってから戒名が授けられるというのが一般的ですが、本来は⽣きている間に
戒律を受け、仏教者としての生活を送るものであり、
生前戒名が本筋であります。
戒名は仏の弟子になった事をあらわす名前で、本来の戒名はどんな身分の⼈でも⼆文字で、
仏の世界では平等であることが表現されています。

■戒名とは

戒名は、全宗派で⼆文字で構成されていました。
それに院号、道号、位号などが加わり⻑くなり、
⼀般には全体を戒名と称しています。

男性の場合は、□□△△信⼠、□□△△居⼠、
○○院□□△△居士、○○院殿□□△△⼤居士。

女性の場合は、□□△△信女、□□△△⼤姉、
○○院□□△△⼤姉、○○院殿□□△△清大姉、
などとつけられます。

○○が院号、□□が道号、
△△が本来の戒名です。

位牌について
■著名人の戒名

武田信玄
法性院機山信玄
38才で出家して信玄と名のる。
本名(俗名)は晴信。

田中角栄
政覚院殿越山徳栄大居士

手塚治虫
伯藝院殿覚圓蟲聖大居士

豊臣秀吉
国泰裕松院殿霊山俊龍大居士

美空ひばり
茲唱院美空日和清大姉

夏目雅子
芳蓮院妙優日雅大姉

徳川家康
東照大権現安国院殿徳蓮社崇譽道和大居士


■一般的な戒名相場(御布施)

仏教は本来、平等を説く教えですから、戒名にランク付けがあってはなりませんが、
実際には戒名のランク付けがあり、御布施の金額も異なります。

戒名相場一覧図
■生前戒名のメリット

基本的には生前戒名にする場合の方が、自分が死んでから家族が住職さんにお願いした後に定めるよりも、お布施の金額が低めに設定されており、あらかじめ予算を決めて親族と相談ができるメリットがあります。
また、自分の好きな文字を入れてもらうように住職に依頼ができるので、自分で納得のいく戒名を受けることができます。
男性は男らしく、力強い居士、大居士などの漢字を取り入れるなど、気に入った戒名を考える楽しさがあります。

生前に入っていた宗派もわからないと家族は調べるのに手間取り、ストレスにもなるでしょう。
自分で宗派に沿った戒名を行っておくことでストレスも与えず、負担もかけることなく戒名ができるのもメリットです。

■終活としての生前戒名

⼈生100年時代。余生をどう生きるか?
過去を振り返り、これからを⽣きる為に 節目(還暦・古希・喜寿・米寿...等々)となる大切なイベントに自分の戒名を、自分の生きた証しとして自分で付けてみませんか。

また生前戒名の方が価格面でも低く、ご本人の意向も伝わるため、死後家族に負担をかけずにすみます。
生前戒名は宗派の違いや菩提寺の有無などにより異なりますのでまずはお気軽にご相談ください。